2012年10月29日
猿投の森の音楽祭
瀬戸市にある猿投の森で「森の音楽祭」が行なわれた。
今年で4回目のこの音楽祭、緑鮮やかな森の中にオーケストラをつれてきてクラシックの交響曲を演奏するちょっと気の利いた音楽会だ。
参加する人は、森の入り口から演奏される場所まで30分も山道を登っていかなければ演奏を聴くことが出来ない。
秋深まって涼しくなったとはいえ、30分歩くと軽く汗ばんでくるが、周りの森の木々を見ながら登れば、それも気分がいい。
ところで演奏するのはオーケストラといっても、東海学園の高校生・中学生からなるアマチュア交響楽団である。
しかし、アマチュア楽団といっても侮ってはいけない、十分に鑑賞に堪えうる演奏である。
さすがにプロのお金を取る楽団ではないので、すべてのパート(楽器)の演奏者が完璧な演奏とは行かないが、バイオリンの演奏は水準以上だし、楽器も相当いいものを使っているようで、すばらしい音色を聞くことが出来た。また、フルートのソロパートを吹いていた子も上手だと感じた。
厳しいことを言うなら、金管系はもう少しレベルアップが必要だと思う。
私のそばにいた誰かも言っていたが、バイオリンなどの弦楽器は小さいころから習っていて中高生になる頃には既に十分上達している子がいると思われる一方、金管などは中学校や高校になってから習い始める子が多いのではないのだろうか。
曲目は、「グラズノフ」の交響曲第5番。演奏した東海学園の生徒が自分たちで決めた曲だそうだが、勉強不足で私は聞いたことがない作曲家だった。
それでも、演奏を聴いた感じでは、やはりマイナーでもしょうがない作曲家かなと思ってしまった。楽章間での統一性にかける気がした。
演奏会の後は、森の中で自然観察。猿投の森を知り尽くした森林インストラクターが木々や草花、あるいはきのこのことまで詳しく説明してくれる。
天気もよく、自然と芸術に親しめるこんな秋の一日も楽しいものだ。