2013年01月04日
エニグマ
思いついて、ツタヤで「エニグマ」を借りてきた。
実は年末に借りようと思って、上社駅前のツタヤへ行ったのだが、置いてなくて借りられなかったのだ。
ところが、別の場所(石ヶ根)のツタヤへ行ってみたら置いてあった。
この映画は、第2次世界大戦時にドイツの暗号機「エニグマ」の暗号を解読するために、プレッチレイパークに数学者を集めていた史実とカチンの森の虐殺をつなげたスリラー仕立てのストーリーになっている。
私の興味は二つ、一つはプレッチレーパークで働いていた数学者アラン・チューリングらしき人物と彼が作成した近代的な計算機の原型ともいえる「BOMBE」、二つ目はタイタニックに出演していたケイト・ウインスレットがオデブになって出ていることである。
この映画でのケイト・ウインスレットは、タイタニックのときのような貴族の娘で女性的な魅力を発揮しているといった役回りではなく、あまり美人ではないが主人公に協力する気のいい女性という好感が持てる役である。
私は、タイタニックのときより、この映画でのケイト・ウインスレットのほうが好きである。
アラン・チューリングは、「チューリング・マシン」と云う概念を考え出したすばらしい数学者だが、プレッチレイパークで暗号解読用マシン「BONBE」を考え出し(正しくはポーランドで原型は考えられていた)、それをさらに進歩させてドイツの暗号を解読することに大きな役割を果たし、又その後の計算機科学を発展させる数学的な基礎を研究したのだが、プレッチレイパークのことは軍事機密として長いこと秘密のされていたことと、アラン・チューリング自身が同性愛者だった(あるいはそう疑われていた)ことなどから、若くして自殺してしまったことから、その実像はなぞに包まれている。
この映画「エニグマ」では、アラン・チューリングをモデルにした人物は出てこなくて、彼にまつわるエピソードかなと思うような部分が少しあるだけである。