2009年03月28日
プラネタリウムで「銀河鉄道の夜」
プラネタリウムで、全天周映像「銀河鉄道の夜」をみてきた。
最近のプラタタリウムでは、星空投映(投影ではない)だけでなく、全天周映写の出来るところが多くなっている。
全天周映写とは、プラネタリウムの丸いおわんの中のような投映面全体360度に映像(映画とな同じような動画映像)を写す映画のようなものだ。
「銀河鉄道の夜」は、もちろん宮沢賢治の童話だが、以前登場人物をすべて猫に置き換えたアニメ版があった。
このアニメも、結構感動したが、今回プラネタリウムでみたのは、CGで作成した「銀河鉄道の夜」だ。
こちらの「銀河鉄道の夜」は、景色や鉄道の機関車、客室内の様子は描写されているが、人物は一切出てこないで、朗読とナレーションだけで構成されている。
KAGAYAという、CG作家が映像を作成し、その弟の加賀谷玲という音楽家が、全編の音楽を作曲している。
映像も悪くはないし、音楽もなかなかいいが、飛び切りいいのが朗読だ。
桑島法子という人が朗読しているのだが、すばらしいの一言だ。
この人の朗読で、宮沢賢治の言葉のみずみずしさ、ユニークな言葉使い、そして、ジョバンニの心の動きが生き生きと表現されて、改めて賢治の原作の素晴らしさを感じさせられた。
いままで、この桑島法子という人を知らなかったが、宮沢賢治の作品の朗読には、特に力をいれているらしい。ちなみに、法子という名前は、「ノリコ」ではなく「ほうこ」と読むそうだ。
DVD版も出ている。DVD版だからもちろん全天周ではなく、テレビ映像になっていて、迫力は違うが、朗読はプラネタリウム版と同じだ。
もちろん、私は購入した。
プラネタリウム版の初期の版の朗読は、室井滋だったそうだ。室井滋の朗読も聞いて見たい気もするが、この桑島法子の朗読を聞いたら、これ以上の朗読はなさそうな気さえしてくる。
いまは、このDVDをパソコンで再生し、音だけ聞きながら、パソコンで仕事をしている。こうしてみると、映像もいらないような気もする。
あちこちのプラネタリウムで投映しているが、東京サンシャインシティの「満天」でも投映している。
2009年02月14日
こんなところにプラネタリウム
最近プラネタリウムに凝っていて、今回は一宮にあるというプラネタリウムを見に行ってきた。
場所が一宮市の東のはずれの方だったので、小牧ICの方から車で、大口町、江南市を通っていった。
国道155号線から脇に入って細い道を、ダウンロードした地図に従ってゆくのだが、プラネタリウムのような公的施設があるような雰囲気がぜんぜん感じられない。
少しいくと、のどかな田舎の風景のなか、舗装もしてないようなひっそりとした駐車場があり、「一宮地域文化会館駐車場」との看板が見つかった。ところが、あたりを見回してもプラネタリウムらしい建物が見当たらない。
少し進むと、住宅地の向こうに、なにか少しだけ背の高い建物がみえてきた。
それが、目指す「一宮地域文化会館」だったのだが、その正面へ回ると、確かにドームがあり、ここがプラネタリウムだと確認できる。だが、その前の道路は車1台が通れるくらいの細い道だ。しかもそこには駐車場がない。
車でぐるりと、敷地の周りを一周すると、西側に駐車場があったのだが、10台くらいしかとめられそうになく、すでに満杯になっている。探すと少し離れた場所にも駐車場があり、そこはガラガラだったのでそこに車を止めて、プラネタリウムに向かった、
平日だったので当然かも知れないが、観覧者は私一人、入場料は60円。時間になると係りの人が5人くらい出てきた。でも番組は、ナレーションは肉声ではなく、すべて事前録音のものだった。
ドームは、200人以上は入れそう、投映機もなかな立派なもので、「GOTO」とのロゴが見える。
プラネタリウムの形は、真ん中が恒星投映球で、そこから両側に惑星投映機がのびている団子を串刺しにした形で、惑星投映機の両側に恒星投映球がついているダンベル形のツアイス製のものとは異なっている。
番組内容は、「本日の一宮市の星空」の投映、その後、若者向けのストーリのとスバル星団に関する子供向けのストーリがそれぞれ投射されたが、後半のストーリーものは、陳腐だったり退屈なものだった。
番組が終わって、ドームから出るときに、人のよさそうな会館の年配の方に聞いたら、「五島光学のプラネタリウムで、型式名は知らないけど、定期点検をきちっとしてもらっている。」などと説明してくれた。さらに、「平日はほとんど観覧者がいないが、一宮市の小学生が、授業で順番に見にやってくる。」とも。
こんな立派なプラネタリウムが、こんな田舎っぽいところにひっそりとあるのにはちょっとびっくりした。
せっかくの施設なのに、こんな場所では、プラネタリウムが好きなマニアか授業などで来る小中学生くらいしか見に来ないだろう。なんかもったいない気がする。
一宮地域文化会館のホームページ
2009年02月01日
プラネタリウムの謎が解けた!
前から、プラネタリウムのことで、すごく疑問だったことが、昨日やっとわかった。
上の写真のように、プラネタリウムの恒星を映すボール状のもの(恒星球)に、丸いあばたのような窓がついている。
この窓の中に、星を映すための原版(スライドのようなもの)とレンズがあるのだが、この窓に錘がついたリングのようなものがついていて、星の動きを表すために恒星球がゆっくり回るにつれて、ついている錘の作用で、常に錘が下側に来るように少しづつ動いているのだ。
この錘つきリングが何のためにあるのか、わからず、ずっと気になっていた。
特に、その錘による動きが必ずしもスムーズではなく、星を映すための機能ならもっとスムーズに動いていてもよさそうだし、その動きに連動するような、投映結果がどこにも見られない。
だから、ずっと不思議でしょうがなかったのだ。
昨日わかったところでは、これはどうも「恒星シャッター」と呼ばれるものらしい。
恒星球の窓(レンズ)から、星を投映するために投射される光が、ドームの投影面だけでなく観客がいる場所にまで投影されてしまうのを防ぐためのものだ。観客の目に光が入らないための工夫だ。
観客がいるドームの半球より下側に投射しないため、恒星球の動きに合わせて、常に下側への光を防ぐため、錘で動くようになっていたのだ。
そんな役割だから、少しばかり動きがスムーズでなくてもいいし、その装置による効果が、観客にはわからな(感じられない)かったわけだ。
長く引っかかっていた疑問が解けて、すっとした気分になれた。
この情報は、次のホームページに載っていた。プラネタリウムの構造に関する詳しい情報があるのはこのホームページくらいしかないように思う。
特別展 プラネタリウム投映機のしくみ
このほかにも、このホームページには、惑星の動きを再現するための仕組みも解説してある。
上の写真のように、プラネタリウムの恒星を映すボール状のもの(恒星球)に、丸いあばたのような窓がついている。
この窓の中に、星を映すための原版(スライドのようなもの)とレンズがあるのだが、この窓に錘がついたリングのようなものがついていて、星の動きを表すために恒星球がゆっくり回るにつれて、ついている錘の作用で、常に錘が下側に来るように少しづつ動いているのだ。
この錘つきリングが何のためにあるのか、わからず、ずっと気になっていた。
特に、その錘による動きが必ずしもスムーズではなく、星を映すための機能ならもっとスムーズに動いていてもよさそうだし、その動きに連動するような、投映結果がどこにも見られない。
だから、ずっと不思議でしょうがなかったのだ。
昨日わかったところでは、これはどうも「恒星シャッター」と呼ばれるものらしい。
恒星球の窓(レンズ)から、星を投映するために投射される光が、ドームの投影面だけでなく観客がいる場所にまで投影されてしまうのを防ぐためのものだ。観客の目に光が入らないための工夫だ。
観客がいるドームの半球より下側に投射しないため、恒星球の動きに合わせて、常に下側への光を防ぐため、錘で動くようになっていたのだ。
そんな役割だから、少しばかり動きがスムーズでなくてもいいし、その装置による効果が、観客にはわからな(感じられない)かったわけだ。
長く引っかかっていた疑問が解けて、すっとした気分になれた。
この情報は、次のホームページに載っていた。プラネタリウムの構造に関する詳しい情報があるのはこのホームページくらいしかないように思う。
特別展 プラネタリウム投映機のしくみ
このほかにも、このホームページには、惑星の動きを再現するための仕組みも解説してある。
2009年01月31日
昔見たプラネタリウム
昔、中学生のころ見たプラネタリウムがこれだ。
某科学館で、昔のプラネタリウムとして、展示されていた。
現物は、展示用のガラスに囲まれていて、写真に写しにくかったので、見にくいが、名古屋市のプラネタリウムに比べて恒星投影用の球体がひとつしかない、その大きさも40Cmくらいと半分程度、惑星や太陽、月の投影機がないものだ。
これでも、カール・ツワイス製だ。昭和33年から昭和59年まで現役だったようだ。
科学雑誌などで見たプラネタリウムに比べてあまり小さくて、そのときびっくり(がっかり)したものだ。
でも、ちゃんと星を映していた。
もともと、プラネタリウムは船員に星の見方を教えるために考案されたものだとか。
空の星を見て、船の現在の位置とか方角を見るための訓練に使われた。現在でいえば、一種のシュミレータである。
したがって、恒星さえ映写できれば、とりあえずの役には立つわけだ。
現在は、コニカミノルタの立派な投影機に変わっていた。
2009年01月27日
世界最大のプラネタリウム(になる予定)
先日、きれいな星空が見たくなって名古屋科学館のプラネタリウムを見てきた。
しかし、実際に映し出された星空を見て、ちょとがっかりしてしまった。
星の一つ一つが明るさが足りなくて、一方その星のサイズは大きすぎるのだ。
本当は、星の大きさは限りなく点に近く小さくて、光はもっと強いはずだ。
要するに、リアルさが足りないのだ。
それもしょうがないのかもしれない。なにせ、このプラネタリウムは40年以上前のものなのだから。
それでも、観客動員数は日本一だとか。
それに説明員の方もがんばっているし、音響施設もいいので音楽が楽しめる。
以前このプラネタリウムを見に行って、歌劇「ジョコンダ」の「時の踊り」という曲がかけられたときは、帰りがけにレコード屋へ行って、早速CDを買ったことがある。そのときは、曲そのものより、曲の名前「時の踊り」に惹かれたからだったかも。
本当は、このプラネタリウムには何度も見に行っているので、どんな星空を映し出してくれるのかは知っていたはずなのだが、最近大平さんのメガスターの話を聞いて(まだ見てはいない)、無性にプラネタリウムで星が見たくなって、勝手に美化して期待していたのだ。
でも、すでにこの名古屋科学館には改装計画があり、プラネタリウムは世界一の大きさ(ドームが)に生まれ変わるらしい。
下の絵は、その完成予想図。
新しく設置するプラネタリウムのメーカーや機種やはわからないが、最近のプラネタリムはすごく進歩しているので、期待できると思う。
昔、中学生のとき、遠足で初めてプラネタリウムを見に連れて行ってもらったことがある。
科学が好きで、少年向けの科学雑誌をよく読んで、プラネタリウムについても予備知識を持っていた私は、始めて見たそのプラネタリウムが、ずいぶん小さなプラネタリウムであることに驚いた。(何せ、小さな地方都市のプラネタリウムだったので)いまは、そのプラネタリウムの施設はなくなり、そのプラネタリウムの機械も、骨董品扱いでどこかに展示してあるらしい。
そんなこともあり、大学生になって初めて名古屋科学館のプラネタリウムを見たときは、その立派さに感心したものだったのだが...
私は、よく登山に行くのだが、天気のいいときには夜必ず星空を見る事にしている。今まで行った山の中では、とりわけ燕岳や雲ノ平で見た星空は忘れられない。全天にまばゆいばかりの星が瞬いていた。
あの時見たと同じ星空が、新しいプラネタリウムで見られたらうれしいな。
タグ :プラネタリウム