2007年06月12日
こんなこと知ってますか。住民税の通知
名古屋市から、住民税の通知が来ていた。
最近、自由になる時間が多いので、少し詳細に内容を検討してみた。
当方は素人なので、仕方がないのだが、すごくわかりにくい。
いろいろの資料(パンフなど)が出されているが、「国から地方へ」税金を移譲するだけで、全体としては負担は変わりませんよ。というのが一貫した説明となっているが、ちょっと待った、そうばかりでもないようだ。
今までは所得税(国)が10%(課税所得に対する税率)で、地方税(県民税、市民税)が5%だったのが、今年からは所得税が5%で、地方税が10%になる。合計すれば、どちらにしろ15%だから変わらない。と言うことだが...
① 実は、細かい部分では、所得税と地方税では計算が異なる。それは、控除額の算出で、たとえば基礎控除は所得税では38万円だが地方税では33万円である。配偶者控除やその他扶養控除でも5万円、特定扶養控除では18万円もの差があり、地方税のほうが控除額が少ない。
② 課税年度が異なる。所得税は19年度からの収入に対して新しい税率が適用されるが、地方税は、18年度からの収入に対して新しい税率が適用される。したがって、18年度と19年度で大きく収入の変動した人は、損したり、得したりする人が出てくる。
①に関しては調整があり、基礎控除など人的控除に関しては差が出ないようにしているが、生命保険や損害保険に関する控除にも差があるのだが、これは政策的なものとして調整の対象とならない。この部分は増税となる。
②については(わたしはこのケースに該当している)、そのままで損しっぱなしかと思っていたら、なんと平成20年7月に調整されるようだ。このチラシの真ん中当りに書いてあり、申請しないと調整してもらえない。(今話題の年金と同じ申請主義だ。来年まで忘れないようにしておかなっくっちゃ。忘れそうだなあ~)
こんなこと、このわかりにくいチラシを注意深く読まなければ気がつかない。
申請主義と同じで、行政のほうでは、告知してあれば、この告知を読まないほうに落ち度があるという論理になるのかな。
どちらにしろ、いままでは国で多くの税金を取って、地方へ交付していたので、財政状況が良くない自治体へも適切な再配分を行なうこともできたわけだが、これから地方税の比率を大きくすると、東京都など税収のいい自治体は財源が豊富となり、夕張みたいな、あるいは過疎の地域の自治体などでは、基本的に財源不足になり、その自治体や住民の努力に関係なく赤字財政となってしまう。
東京都などは、首都とはいえ、1自治体なのに、ちょっとした国家と同じ財政規模となっている。
一方では、夕張以外にも、赤字や破綻したり、しそうな自治体がいくつかあるそうだ。
これこそ、国家の政策によって作り出された「格差」そのものだろう。
がらにもなく、理屈をこねたので口直しの写真を1枚。
二つの人形の間の微妙な間隔(すきま)は、我が家の連れ合いとの状況を反映しているのかな? 続きを読む